忍者ブログ
10 2024/11 1 23 4 5 6 7 8 910 11 12 13 14 15 1617 18 19 20 21 22 2324 25 26 27 28 29 30 12

(株)トミーウォーカーが運営する「エンドブレイカー!」に参加中のミヤビ・クリスのアレやコレやになります。

11.24.01:08

[PR]
  • [CATEGORY:

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

08.27.02:01

刻むのは…
  • [CATEGORY: COMMENT:0


赤い髪を下した姿で何気なく露店を歩いていると、ある腕輪が目に付いた。
それは何の鉱物でできているのかはわからないが、シルバーの中に、傾けると淡い緑の光が生まれるシンプルな腕輪だった。
店主の許可を得てそれを手に取り、いろんな角度からその光を眺めていると店主が、気に入ったかい? と声をかけてくる。

「えぇ、特にこの淡い緑が♪…、そうだいいこと思いついた♪ おじさま、これ頂きたいんだけど?」

店主に代金を支払い、その足でアクスヘイムのなじみの店へ。



「おじ様方~、お店が開いてるってことはどちらかいらっしゃる~?」
扉を開いて覗き込むのは武器屋。
今使っている爪を作ってくれたところだ。

赤髪の声を聞きつけ、ふくよかおじさんがいつもと変わらぬ笑顔で奥から出てきた。

「やあ、久しぶり。今日はどうしたんだい?」
「こんにちは、今日も素敵な笑顔をありがとう♪ あのね、これなんだけど…。」


いつものあいさつを交わすと、カウンターへと近づきさっきの腕輪を取り出す。

「この表面に」模様を彫ってもらいたいんだけど、できるかしら?」
「どれどれ、ちょっと借りてもいいかな?聞いてくるよ。」

腕輪を受け取ると、ふくよかおじさんは奥へと入っていった。
カウンターの椅子に座って待っていると、ふくよかおじさんと、もう一人、寡黙おじさんが顔を出す。

目が合って手を振る。
それを返すように軽く手があげられる。
いつもと変わらない言葉のないあいさつが交わされる。

「…どんな模様を彫るんだ?」
「植物なんだけど、アイビーってわかる?それを彫ってもらいたいの。」
「…何となくは解るが…、コレの幅が狭いぶん、凝ったものは彫れんぞ。」
「助かるわ♪男性に送る物だからシンプルなのがよかった「お前の男か?!」の♪ …え?」

普段の彼からは想像できないような勢いで言葉がかぶせられ、思わず聞き返してしまう。
ふくよかおじさんも驚いてたが、そこは長年一緒に店をやっているだけあってすぐ元に戻っている。
そして、笑いながら、まぁまぁと落ち着かせる。
赤髪も言葉を理解すると笑顔で答えた。

「おじ様?アイビーの花言葉って知ってる?」

可愛らしく微笑みながらカウンターへ身を乗り出し小声紡ぎだされた言葉は…。






「 友情  」



礼を言って店を出る赤髪の手には、模様が彫られた腕輪があった。







PR
URL
FONT COLOR
COMMENT
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
PASS

TRACK BACK

トラックバックURLはこちら